どうやったって忘れられるわけないんだ。
別に、恋愛はちゃんとできてる。
けどアイツに似た様な人を探してしまってる。
F1だって。
別れてからも頑なに誘いまくった。
アイツと行かなきゃ意味がないから。
会いたいからっていうのもすごくある。
だけど、アイツには見せてやりたいんだ。
本物をもっと見て勉強してほしい。
例えお節介でも、今でも変わらずアイツの夢はぁたしの夢。
未練?
いいえ。違う。もうぁたし達の感情は恋愛のソレとは違う。
立派に、一人前に、アイツがあの舞台に立てるまで一番のマネージャーでいたい。
それは出会ったあの時からずっと変わらずに。
2つ下だし。学生だし。悔しいけどぁたしより大人びてるし。
別れてからも、アイツに彼女ができてからも、ぁたしが恋愛しようとも、付き合っていた頃と何ら変わらない生活。遠恋だったからっていうのもある。3日に一回以上は電話するしメールもする。F1見ながら熱く語ったりもする。
何だろう。恋人、不倫、浮気…そんなのより、ぁたし達は『同志』。
同じ夢を、というより一つのソレを一緒に掴みにいく、同志。
別れてからの毎回する電話の中で毎回決まったこの会話。
「F1行こう?」
「絶対イヤ!」
「お願い!」
「確かにF1は観たいけど!俺は今の生活を大事にしたいんだ!」
「はいはい。」
羽田までの飛行機のチケット代も馬鹿にならない。何度も言うがアイツは学生。何百回と同じ会話を繰り返した。諦めもつく。『ま・一人旅も悪くないか。』
F1日本GP開催まで1ヶ月のその日。
仕事が終わって携帯を見るとアイツから一通のメールが。
『行きのチケット代しかないから帰りの分だけ払っといて!当日返す!よろしく!』
…ははは、何だかなぁ…(笑。
と、自然と笑みがこぼれた。
ぁたし達が元に戻る事なんてあるのだろうか。
地元の奴等には別れた事を言っていない。皆、ホントにぁたし達を認めていたし、結婚もするって思ってた。
人生は予期しない事が沢山起こる。自分の思い通りなんて以ての外。
ソレに対して自分がどれだけ頑張れるか。
ねぇ。
忘れなくていい?
同志だとしても。
ずっと想ってていい?
なーんて、全てぁたしなのにね。
ごめん。
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